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  • 執筆者の写真kei233

Once~ダブリンの街角で~


Once~ダブリンの街角で~

ジョン・カーニー監督作品


前に見た「シング・ストリート」が忘れられない。


そんな理由から、前々から友人におすすめされていた同じ監督の作品「once」を見ることにした。

どちらもアイルランドのダブリンを舞台にした作品だが、このonceはジョン・カーニー監督が最初に監督をした映画作品。この監督本人もダブリンが出身で、ミュージシャンを目指していたからこその作品。

現在はどちらも音楽映画の金字塔のような感じで扱われているが、onceは始め、ダブリンの映画館2か所でしか公開されていなかった。だからもちろん、製作費もものすごい低予算で行われた。


それでもなのか、それだからなのか、この映画にものすごく惹き込まれた。


ストーリーはシンプルで、よくいるストリートミュージシャンの男性とチェコの移民の女性が出会った短い期間を描く。


女性は男性の歌声に、男性は女性のピアノに才能があることに気づき、一緒にレコーディングをすることになる。二人の距離は日に日に縮まっていくけれど、音楽を作っていく中で、お互い自分の中に想う人がいることを知る。

そして二人はそれぞれの道へ。


ストーリーの中で主人公、ヒロインの名前は出てこない。それほどに短い期間の、あいまいな大人の恋愛をリアルに描いている。

このリアルさをさらに感じさせるのが、手持ちで撮影している映像。

客観的な視点でなく、自分が見たそのままを映像にした感じが心に訴えてくる。


Onceもシング・ストリートもアイルランドとイギリスの微妙な関係をとてもうまく描いている。Onceの時代設定はおそらく1980年代後半から1990年代初頭のダブリン。アイルランドにとって貧しく辛い時期、誰もが海のすぐ向こうに見えるイギリスに憧れを抱いた。

あんなに近いのに、ロンドンに行くなんて夢のような話だった。どちらの映画も、そんな時代にロンドンでのデビューを夢見てアイルランドを旅立つ人を描く。


#once,#映画,#ダブリン

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